【稲城市】養蜂から稲城のミライを考える中学生たちに出会った!【第6回大丸用水れんげまつり】
先日4月29日稲城市・大丸地区にて【第6回大丸用水れんげまつり】が開催されました。 天気が不安定だったGW前半でしたが、この日は天気に恵まれ、水耕前の田んぼに咲いたレンゲを多くの家族連れや観光客が見物に訪れてました。中には世田谷からお越しの方もいらしたようで、近年見る機会の減ったレンゲ畑を懐かしみながら写真に収めたり、大人も子供もレンゲを摘んで花束にして楽しむ方など、様々な楽しみ方をされていました。
今回のれんげ祭りでは田んぼにたくさんのれんげが咲いていましたが、これは時期が来て自然自生したもの…ではなく、遡り昨年収穫終えた頃、休耕前の田んぼにレンゲの種を蒔いておき、春になり花が咲いたものだったそうです。咲いたレンゲは再び田んぼを耕す時期にレンゲは緑肥としてそのまますき込むそうで、チッ素肥料になるそうです。そしてレンゲを植えておくことにより、副産物も期待できます。それはレンゲの蜜を求め蜂が集まりハチミツを生産することが可能になるそうです。このように私たちが【れんげまつり】で見たレンゲは稲作→収穫→レンゲ種まき→休耕→レンゲ開花→ハチミツ生産→稲作と循環をたどる過程の一部だったわけです。稲城第三中学校は【養蜂を通した環境の循環について】の学習に取り組んでいるそうです。稲城市南山で養蜂を営んでいる多摩養蜂園と提携をしながら養蜂体験も行っているそうで、都内で養蜂を授業・体験だけでなく生徒たちの自発的な「部活動」としても取り組む学校は稲城第三中学校ただ一校だということです。
今回は稲城第三中学校の先生と、稲城三中養蜂部の生徒さん、そして多摩養蜂園のスタッフの方にサポートしてもらいながら養蜂体験をスタート!
まずは稲城三中養蜂部の生徒さんに、養蜂時に必要な帽子、白衣、二重の軍手と、白衣と手袋の隙間を無くすアームカバーの付け方を習い、装着していきます。もちろん蜂が相手ですので、一番刺激しない色「白」の衣装です。
レンゲ畑の中に巣箱があります。そして巣箱の前にいる蜂は門番。そばには蜂よけの燻煙材があり、門番蜂に燻煙材をかけて、巣箱の中に隠れてもらいます。「これから巣箱を手入れさせてもらいますね〜」と優しい心で取り組みます。
巣箱の中には蜂の巣が10枚。裏表を合わせて二千匹の蜂が10枚ですから2万匹の蜂がこの一つの巣箱の中に入っているのです。一箱=さいたまスーパーアリーナでのロックコンサートという規模です!
蜜蜂のコロニーには女王蜂、雄蜂、働き蜂がおり、働き蜂は女王蜂と同じく雌ですが、生殖能力がなくただひたすら花で蜜や花粉を集めます。女王蜂は採集行動はまったくせず,巣の中での産卵が主な仕事です。雄蜂は,女王蜂との交尾のためにだけいます。そのため巣の中の仕事はしない上に餌は働き蜂からもらうとのこと。これを人間社会に置き換えて想像するとゾッとしますね。
一匹から生涯で約5mlの蜜が採取できるそうなので、一つの巣箱で、5ml×20000匹=100リットル採れるそうです。この巣箱実はとても重いのですね!
巣を遠心分離機にかけ、ハチミツを取り出します。分離器の淵についた蜜をペロリと味見させていただきました。味わいは、なんとも言えない果実感あふれる味わいです!蜜ばちが吸い上げた花の蜜や花粉を体内で分泌させたものがハチミツ…すなわちこの果実感こそが【レンゲのジュース】のようなものだそうです。ゆえに、花によってハチミツは全く違う表情を見せるそうです。レンゲハチミツの最適な採取時期は一年のうちたった数週間。その前は桜で採取され、この後はアカシアで採取するそうです。
稲城市民の皆さんはピンと来られるかもしれませんが、レンゲも桜も、アカシアも市に咲く花ですね!ゆえに稲城市は良質なハチミツが生産できるわけなんです!
近年どんどん稲城の町は開発が進んで新しい姿に生まれ変わっています。水田も数を年々減らして行き、市中でレンゲを見る機会も減ってきましたよね。そこに稲城第三中学校の学習テーマに大きな意味をなしていきます。
今日の当たり前の風景は10年も経てば否応なく変わってしまうもの、私たちはその中の1日を過ごしているのだ…ということを意識しながら、来年も是非レンゲと蜜蜂たちに会いたいものですね!ちなみに養蜂体験のお土産に【稲城産・桜のハチミツ】を頂きました。もう、この美味しさを知ると他のハチミツを食べれない!と申し上げたところ、【多摩養蜂園】で買い求めることが出来ると教えていただきました。気になった方は【多摩養蜂園】へも是非お立ち寄りください♪
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【第6回大丸用水れんげまつり】が行なわれたのはコチラ↓
(サハコオ)