【多摩市】岩井俊二監督と斎藤工さんが登壇!『8日間で死んだ怪獣の12日の物語』観覧レポート
2020年11月21日から開催されている第30回映画祭TAMA CUNEMA FORUMですが、11月23日ベルブホールに上映された『8日間で死んだ怪獣の12日の物語』でミニシアターを応援しよう!では、岩井俊二監督と、主演の斎藤工さんが登壇されトークライブが行われました。今回上映された『8日間で死んだ怪獣の12日の物語』は、2020年、世界で新型コロナウイルスが猛威を奮う中、新型コロナと戦う「カプセル怪獣」の卵を通販で買い求めた男が、リモートで仲間と交流を図りつつ、怪獣を飼育する様子を描いた作品です。
この映画は樋口真嗣監督原案の【カプセル怪獣計画】(注)が原案になっており、『8日間で死んだ怪獣の12日の物語』は、番外編として製作されたものでした。
(注)【カプセル怪獣計画】新型コロナ感染防止による外出自粛要請を受け、「怪獣の人形(フィギュア)に願いを込めてコロナウイルスを倒そう」という趣旨のもと、樋口真嗣監督らが考案した、メンバーが自宅で撮影した映像を募集して、最終的に1本の動画にまとめるリモート映像企画。
トークライブで岩井監督は、樋口真嗣監督から【カプセル怪獣計画】の参加を求められ、「フィギュアを持っていない、だから(イチから怪獣を)作ってもいいか?」と返答し、短い30秒程の映像を作るつもりであったものが、構想が広がるうちに到底手に負えない状況になり、「これはちゃんとやろう」と斎藤工さんに協力を要請し一本の映像作品として製作するに至ったと語っていました。
「最初はYouTubeの予定だったものが、そのうち話が膨らんで90分ぐらいの映画になり、ついに劇場公開の運びになった」ことも明かしており、「企画自体が成長する怪獣のようになってきた」「生き物のようにコロナと戦うべくして出て来たようなそういう勢いのある不思議な企画で、こんな出来上がり方は滅多にないのだが、できてしまった作品。」と語っておられました。
それを受けて、斎藤工さんは「コロナ禍になって、何かを表現する方たちが、速度感を持って”まさか”に対して表現する人と、じっくり時期を待つふた通りに分かれた気がしていて、岩井さん、樋口さんの速度というものに感銘を受けたクリエイションの速度というものに、感銘を受けました。」とし、これは1年後、1年前には成立しない物語の上、2020年の今というものを主題にした作品に向き合う、それを表現するという岩井監督の姿勢に、一映画ファンとして参加できる喜びを感じたと、熱く語っていました。
その後、岩井監督と斎藤工さんの一般向けフォトセッションも行われました。
今回の上映で得た収益はコロナ禍に直面した状況にある「ミニシアター支援」に充てられるということで、”ぜひネットで拡散して、ミニシアター支援に繋げたい”との思いから実現したフォトセッションであったそうです。太っ腹なファンサービスに会場も沸き上がっておりました。
なお、2020年11月29日(日)府中芸術の森 どりーむホールで開催される第12回TAMA映画賞授賞式でも、監督作「ラストレター」で作品賞を受賞した岩井俊二監督が登壇されます。こちらもお楽しみに!
イベントが開催された『ベルブホール(ベルブ永山)』はこちら↓
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