【多摩市】幕末の乞田刀鍛冶と近年の多摩ロードバイク聖地に意外な関係性?!【パルテノン多摩歴史ミュージアム刀鍛冶と文明開化展】

パルテノン多摩歴史ミュージアムで只今、特別展【刀鍛冶と文明開化ー明治期・多摩の乞田鍛冶の渡米に見る海外技術導入】が4月20日(土)〜7月15日(月祝)まで開催されています。パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」幕末の頃、貝取村(多摩市)出身の刀鍛冶「乞田鍛冶」と呼ばれる兄弟鍛冶師がいたそうです。兄が濵田吉行(文蔵)、右上写真の人物が弟の濵田正行(長吉)です。パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」このころの多摩といえば、日ごと夜中に盗賊が家に押し入るなど大変治安が悪く、農民たちも自衛のため農兵隊を徒党するなど、現在の安心安全な多摩ニュータウンからは想像もできないほどの荒れ様だったそうです。

旧富澤家6

同時代、連光寺にあった富澤家の屋敷(現在は多摩中央公園に移築)

そして時な維新直前。多摩といえば新撰組の近藤勇や土方歳三、そして彼らを排出した天然理心流との関わりもあり、武器を必要とする需要が高まり、乞田鍛冶兄弟は大いに活躍しました。

新撰組の近藤勇局長

新撰組の近藤勇局長

今回の展示では、その頃の刀はもちろん、農兵隊が発注し受領した証なども展示されており、当時の風景が文書から垣間見れる展示もあります。パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」しかし、明治維新後、廃刀令などが施行される中、つい数年前まであれほど活躍した乞田鍛冶兄弟は鞍替えを余儀なくされます。そこで兄弟は刀鍛冶で培った経験を元に、それぞれ新しい分野へ転職します。パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」世界に向けて「にほんのしごと」を日本から発信した第一回内国勧業博覧会に兄弟が出品した農具を皮切りに、兄は「ひょうたん鍛冶」として近隣で有名な野鍛冶となります。パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」弟は自転車文化の世話役として活躍、自転車好きな元将軍・徳川慶喜の弟徳川昭武や、志賀直哉に指南する傍ら自転車の輸入販売と鍛冶の技術を生かしメンテナンスを引き受ける自転車店をオープンするなど文明開化の波に乞田鍛冶兄弟はそれぞれの分野で大きく関わっていくことになります。南尾根幹線道路そして今日、多摩は南多摩尾根幹線道路がロードバイクの聖地として、そして東京2020のロードレース競技コースに選定され、自転車文化を世界に発信する側の立場になっております。東京2020ロードレースコースそんな近年の動きも、実は幕末の乞田鍛冶兄弟の活躍からフラグが立て続けられていたと考えると、大変興味深いものがありますね!ぜひ、そんなことも思いに馳せながら、ご覧になってみてはいかがでしょうか?パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」そして関連の講演会、学芸員解説も企画されているそうですよ。
詳しくはパルテノン多摩HPをご覧ください。パルテノン多摩歴史ミュージアム特別展「刀鍛冶と文明開化」特別展【刀鍛冶と文明開化ー明治期・多摩の乞田鍛冶の渡米に見る海外技術導入】2019年4月20日(土)〜7月15日(月・祝)開館時間は10:00~18:00で、入場無料です。

パルテノン多摩歴史ミュージアムはこちら↓

(サハコオ)

(関連記事)以下の展示会も時代性、地域性ともに関連性が高く、一緒に観に行くと更に面白いですよ!

【多摩市】年2回だけの特別公開!旧富澤家襖絵特別展示まもなく最終日ですよ~!

【多摩市】旧多摩聖蹟記念館常設展示「志士をとりまく墨絵の世界」が始まりました!(近日公開)

 

さはこお

号外NETの広告出稿はこちら

号外NETメルマガ

号外netは持続可能な開発目標(SDGs)を支援します

号外netへの提供提供求む!

コミュマッチ